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建設DXとは?進まない理由と取り組みのポイントを解説!

「建設DX」という言葉を耳にする機会が増えたものの、実際に何から手をつければ良いのかわからず、現場での導入が進んでいないという声は少なくありません。
建設業界には、人材不足や長時間労働、紙文化に根付いた業務フローなど、特有の課題が存在します。
本記事では、建設DXの基本的な意味から、なぜ多くの企業でDX化が進まないのか、その理由を整理した上で、実際に取り組む際のポイントを解説します。
建設DXとは
建設DXとは、デジタル技術を活用して建設業界の業務プロセスや働き方そのものを変革する取り組みを指します。
単なるツールの導入にとどまらず、業務フロー全体を見直し、生産性向上や労働環境の改善につなげることが本質的な目的です。
「建設DX」の読み方
「建設DX」は「けんせつディーエックス」と読みます。
DXは「Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」の略称で、「X」は英語圏で「Trans(超える・変わる)」を「X」と略記する慣習に由来しています。
DXとIT化の違い
DXとIT化は混同されがちですが、両者には明確な違いがあります。
IT化は、既存の業務プロセスをそのままに、デジタルツールを導入して効率化することを指します。
たとえば、紙の帳票をExcelに置き換えるといった取り組みがこれにあたります。
一方でDXは、デジタル技術の活用を前提として業務プロセスやビジネスモデル自体を変革することを意味します。
建設業界における建設DXの定義
建設業界における建設DXは、BIM/CIMやICT建機、クラウド型施工管理システムなどのデジタル技術を活用し、設計・施工・維持管理といった一連のプロセスを効率化・高度化する取り組みと定義できます。
国土交通省が推進する「i-Construction」もこの流れの一環であり、建設現場の生産性向上を目指す国家的な施策として位置付けられています。
建設DXが進まない理由
建設DXの必要性は広く認識されているものの、実際の現場での導入は思うように進んでいません。
ここでは、その主な要因を整理します。
人材不足
建設業界は慢性的な人材不足に直面しており、既存業務をこなすだけで手一杯という現場が少なくありません。
新しいシステムの導入や運用には、教育や検討の時間が必要ですが、そのための人的リソースを確保できないことが、DX化を阻む大きな要因となっています。
働き方改革への対応の遅れ
建設業界では長時間労働が常態化しているケースが多く、2024年から適用された時間外労働の上限規制への対応も急務となっています。
しかし、業務プロセスの見直しが追いつかず、結果としてデジタル化への着手が後回しにされてしまう傾向があります。
業界全体の生産性の低さ
建設業は他産業と比較して、労働生産性が低い水準にあると指摘されています。
属人的な作業や、現場ごとに異なる進め方が根強く残っていることが、デジタル技術による標準化・効率化を難しくしている一因です。
対面主義・紙文化からの脱却の難しさ
建設業界では、図面や施工報告書、契約書類などを紙でやり取りする文化が根強く残っています。
長年の商習慣として対面でのやり取りを重視する風土もあり、電子化・デジタル化への心理的なハードルが高いことも、DXが進まない理由の一つです。
導入コストや投資対効果への不安
DXツールの導入には、初期費用やランニングコストが発生します。
特に中小規模の建設会社にとっては、投資に見合う効果が得られるかどうかの判断が難しく、導入に踏み切れないケースが多く見られます。
現場ごとの業務プロセスの違い
建設現場は案件ごとに条件や工程が異なり、業務プロセスが標準化されていないことが少なくありません。
そのため、全社的に統一したシステムを導入しても、現場の実情に合わずうまく運用できないという課題が生じやすくなっています。
建設DXに取り組むメリット
導入のハードルがある一方で、建設DXに取り組むことで得られるメリットは多岐にわたります。
業務効率化による生産性向上
BIM/CIMやクラウド型施工管理システムなどを活用することで、図面確認や進捗管理、報告書作成といった業務の手間を大幅に削減できます。
これにより、限られた人員でもより多くの案件に対応できるようになります。
人材不足の解消・働き方改革の推進
デジタル技術の活用により、現場での業務負担が軽減されれば、長時間労働の是正にもつながります。
また、若手や女性など多様な人材が働きやすい環境を整えることは、人材不足の解消にも寄与します。
コスト削減と利益率の改善
業務の効率化は、人件費や資材のロスといったコストの削減にも直結します。
無駄な作業やコミュニケーションの手戻りが減ることで、プロジェクト全体の利益率改善にもつながります。
情報共有・コミュニケーションの円滑化
クラウド型のシステムを活用すれば、現場と本社、協力会社間での情報共有がリアルタイムで行えるようになります。
書類の探索や確認のためのやり取りが減り、意思決定のスピードも向上します。
建設DXで用いられるデジタル技術
建設DXを実現するためには、さまざまなデジタル技術が活用されています。
ここでは代表的な技術を紹介します。
BIM/CIM
BIM(Building Information Modeling)/CIM(Construction Information Modeling)は、建築物や土木構造物の3次元モデルに、コストや工程などの属性情報を統合する技術です。
設計から施工、維持管理までの情報を一元管理できるため、手戻りの削減や関係者間の合意形成の円滑化に役立ちます。
ドローン・ICT建機
ドローンによる測量やICT建機の活用は、i-Constructionが推進する取り組みの中心的な技術です。
従来は人手と時間がかかっていた測量作業を短時間かつ高精度で行えるほか、建機の自動制御によって施工の均一化・省力化も実現できます。
クラウド型施工管理システム
クラウド型施工管理システムを導入することで、現場の進捗状況や写真、図面などの情報をリアルタイムで共有できます。
現場に出向かなくても状況を把握できるため、移動時間の削減や迅速な意思決定にもつながります。
ワークフローシステム・電子契約
稟議や発注、請求といった社内外の手続きをワークフローシステムで電子化することで、紙文化からの脱却を図ることができます。
電子契約サービスの活用により、契約書の押印や郵送の手間を省き、業務スピードを大幅に向上させることも可能です。
建設DXを成功させるための取り組みのポイント
建設DXを成功に導くためには、闇雲にツールを導入するのではなく、段階的かつ計画的に進めることが重要です。
現場の課題を明確にする
まずは、自社の現場においてどこに非効率が生じているのかを洗い出すことが第一歩です。
「何のためにDXを行うのか」という目的が曖昧なままツールを導入しても、現場に定着せず形骸化してしまうリスクがあります。
スモールスタートで導入する
一度にすべての業務をデジタル化しようとすると、現場の混乱や反発を招きやすくなります。
まずは一部の現場や特定の業務に絞って試験的に導入し、効果を検証しながら段階的に対象範囲を広げていくアプローチが有効です。
現場監督・従業員への教育とサポート体制
新しいシステムやツールを導入しても、現場の従業員が使いこなせなければ意味がありません。
マニュアルの整備や研修の実施はもちろん、導入後も気軽に相談できるサポート体制を整えることで、現場への浸透をスムーズに進めることができます。
経営層と現場の連携
建設DXは、現場任せにするのではなく、経営層が主体的に関与することが成功の鍵となります。
経営層が明確なビジョンを示し、必要な投資判断を行うと同時に、現場の声を吸い上げながら双方向で進めていく体制づくりが求められます。
まとめ
建設DXは、人材不足や長時間労働、紙文化といった建設業界特有の課題を解決し、生産性向上と働き方改革を同時に実現するための重要な取り組みです。
導入にあたっては多くのハードルがあるものの、現場の課題を明確にした上でスモールスタートを切り、経営層と現場が連携しながら進めることで、着実に成果を上げることができます。
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